(配信日:2024/04/03 08:20:57)
*08:20JST【本日の円相場見通し】ドル・円は主に151円台で推移か、米長期金利高止まりや原油高を受けてドルは底堅い動きを保つ見込み
[為替市場オープニングコメント]
2日のドル・円は、東京市場では151円51銭から151円80銭まで反発。欧米市場では
151円72銭から151円47銭まで下落し、151円57銭で取引終了。本日3日のドル・円は
主に151円台で推移か。米長期金利の高止まりや原油高を受けてドルは底堅い動きを
保つ見込み。
報道によると、米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は年内3回の利下げは
妥当な予想との考えを示した。ただ、インフレが高止まりする場合には利下げ回数
を減らし、労働市場が低迷した場合やインフレの急速な低下が確認された場合には
利下げ回数を増やす用意があるとした。また、「労働市場は依然として好調で伸び
も力強いため、金利を調整する緊急性はまったくない」と指摘した。2日の米国債市
場では2月の雇用動態調査(JOLTS)の求人件数が高水準で堅調に推移したことや原
油高を受けて長期債利回りは上昇した。6月に利下げが開始される可能性はあるもの
の、インフレ緩和のペースは鈍化しつつあるため、米政策金利見通しについては予
断を許さない状況となりそうだ。6月の利下げ確率が低下した場合、米国株式はさえ
ない動きとなりそうだが、ドルはおおむね底堅い動きを保つとみられる。
【テクニカル分析】
・短期:152.00円(心理的な節目)
・中期:148.00円(心理的な節目)
【ドル売り要因】
・2024年に3回の米利下げ予想
・原油安
・日本銀行は政策金利を0.00-0.10%に引き上げ
【ドル買い要因】
・10-12月期米GDPの上方修正
・原油高
・日米金利差の早期縮小観測は後退
ユーロ・ドルは、1.0341ドル(2017/01/03)まで下落したが、1.2537ドル(2018/0
2/18)まで上昇。その後、0.9536(2022/09/28)まで反落したが、2024年にかけて
1.1ドル台まで戻している。ユーロ・円は英国民投票で欧州連合(EU)からの離脱が
決定し、一時109円57銭(2016/06/24)まで急落。その後137円50銭(2018/2/2)ま
で買われたあと、長期間伸び悩んだが、欧州銀行(ECB)による複数回の利上げ後に
165円35銭(2024/3/20)まで上昇。欧州中央銀行(ECB)による6月利下げ観測は後
退していないが、連続利下げについては否定的な意見が多い。政策金利の大幅な低
下を想定してリスク回避的なユーロ売り・円買いが急拡大する可能性は低いとみら
れる。
【ユーロ売り要因】
・ECBの6月利下げ観測
・中東情勢の悪化、ユーロ圏経済の減速懸念
・日本銀行は政策金利を0.00-0.10%に引き上げ
【ユーロ買い要因】
・2024年に3回の米利下げ予想
・日本銀行は緩和的な金融環境を長期間維持する計画
・米欧金利差縮小の可能性
[予想レンジ]
・ドル・円:151円00銭-152円30銭、ユーロ・円:162円70銭-163円70銭
[<国内>本日の為替関連スケジュール]
・14:00 日銀・需給ギャップと潜在成長率
[<海外>本日の為替関連スケジュール]
・10:45 中・3月財新サービス業PMI(予想:52.5、2月:52.5)
・18:00 ユーロ圏・3月消費者物価指数速報値(前年比予想:+2.5%、2月:+2.
6%)
・18:00 ユーロ圏・2月失業率(予想:6.4%、1月:6.4%)
・21:15 米・3月ADP雇用統計(予想:+15.0万人、2月:+14.0万人)
・22:45 米・3月サービス業PMI改定値(予想:51.7、速報値:51.7)
・22:45 ボウマン米FRB理事講演(銀行流動性やFRBの役割など)
・23:00 米・3月ISM非製造業景況指数(予想:52.8、2月:52.6)
・01:00 グールズビー米シカゴ連銀総裁オンライン会合開会あいさつ
・01:10 パウエル米FRB議長講演(経済見通し)
・02:10 バー米FRB副議長(銀行監督担当)講演(地域再投資法関連)
・05:30 クーグラー米FRB理事講演(米国経済と金融政策見通し)
《MK》
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